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「つなぐ」デザイン思考 2

2011年06月23日 08:00

具象から抽象へ
昨日、日本大学藝術学部の大学院で、6月22日のブログ「具象から抽象へ、そしてまた具象へ」を、前倒しで見せて、抽象化の実験をしてみました。
学生は日本人、中国人、台湾人(中華民国)で、ちょっと外国人にはハードルが高いのですが、ぎこちなくも進めてみたのです。ちょっと先生臭い会話になりますが、我慢して読んでください(笑)。

ペットボトルを取り上げて
at Sendagaya
Photo By naoyafujii

これを抽象化すると・・・?
   水を入れる容器です  自信満々です(笑)

良いけど、それだとコップやお椀もその表現に該当するよね
   それじゃあ・・・キャップができて水がこぼれない・・・入れ物?

だいぶいいセン行ってきたね。でも、それだと水筒も入るよね
   そうかぁー・・・

なぜペットボトルでなければならないのか?その必然性を考えよう
   買える、持ち運べる、捨てられる・・・ですよね? 自信なげに。

そう!そう!ペットボトルそのものが生まれた背景とか働きを探るんだね
   出先で購入出来て、飲料を持ち運べ、好きな時に飲め、要らなくなったら捨てられる容器です  流石、大学院生です。

正確に言うとそうなるね。でも、それを開発の現場でいちいち言っていたら、会話やアイデアが途切れるからもうちょっと縮めるんです。ただしみんなが合意の上でね。
   購入、携帯、廃棄ができる飲料容器でいいのかなぁー

満点!合格!日本人でも難しいのに、よくできたと思うよ
   先生、日本語は難しいです

だからいいんだよ。日本語の豊富な語彙や、何とも曖昧な表現というのが、実はデザインと商品開発にとてもいい効果を生むんだよ。購入、携帯、廃棄ができる飲料容器って言う捉え方は、実はね。重要なデザイン課題が既に入っていることに気がついてほしいんだ。つまり、購入、携帯(飲用)、廃棄という一連の行為を表現しているんだね。
   先生持論の「ING DESIGN」ですね。

そうそう、つまりもののデザインは、即ち、そのものを取り巻く一連の行為をスムーズにとりおこなう活動をシームレスに「つなぐ」ことなんだね。・・・この後はしばらく馬場先生の独論理展開!院生は付き合ってくれます(笑)


抽象化の効果を確認してみようか?
君たちは飲料用ボトルメーカーのデザイン開発スタッフだとしよう。これから新しい容器をデザインして、飲料メーカーに売り込むんだ。そこで、デザインチームが2つ立ち上がったとしよう。君たちならどっちのプロジェクトに参加したいかな?

Aチーム 「顧客のニーズに応える“新ペット容器の開発”」

Bチーム 「新しい需要創造“新たな飲用行為を生みだす新容器の開発”」


全員がBチームに参加したいと、躊躇しないで手を上げました。
いかがでしょうか?言葉のトリックのような気がするかもしれませんが、デザインは最初に何が課題で、何を生みだすのか?明確に表現する。

その場合、具象をしっかり把握した上で、具象の根源を抽象で“ワクワクするデザインしたい言葉で表すこと”“デザインしたくて、したくて、仕方がない状況を創る”ことなんです。

皆さんも抽象化ゲームをやってみてください!効果絶大ですよ。見えないものが見えてきます。



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