FC2ブログ

デザインの行方 21

2012年08月17日 08:00

デザイナー進化7
大企業で他の部門とやり合い開発の方向性を先導できるプロデュース型デザイナー
企業のシーズを理解し他産業と協業しつつ新事業を創造するデザイナー
医療・科学の先端を理解・活用してプロダクトとサービスに具現化するデザイナー
製造・販売など異なる産業の垣根を越えて新たなビジネスを創出できるデザイナー
意欲のあるベンチャービジネスを感性で支援できるビジネスデザイナー
地方中小製造業の経営を理解しつつ事業構想とデザインを発想できるデザイナー

今日のテーマは、" 伝統工芸産業のシーズをビジネスに結びつけ地域を活性化できるデザイナー "です。デザイナーに今までとは異なる伝統産業のビジネス支援をして欲しいというお話です。

デザイナーは伝統産業ビジネスをデザインしよう
伝統産業の商品デザインだけなら優秀なクラフトデザイナーにお任せして、これからのデザイナーは産業のビジネスデザイン支援で頑張って欲しいと思います。理由は簡単、繰り返し言っているように、ちょっとシャレたデザインなどやっても、伝統産地の根本的ビジネス再生にならないからです。

ここ数年、福井県越前市の“越前和紙、打ち刃物、指物”の職人さんたちの仕事を手伝っています。とは言ってもデザインをしているわけではありません。商品開発・市場デザイン・ファンづくりのデザイン手法を注入しています。

echizenmonodukuri.jpg
これを、中小企業基盤整備機構北陸本部さんと越前市さんの力を借りて、『これならできる!越前ものづくり』と言う冊子にまとめました(ご興味のあるかたはご一報ください)。

再生の極意は生活達人になること
その中で力説しているのは、優秀なものづくり職人からもうワンステージ高みに行くことで、魯山人や千利休のような、ものを使いこなす生活達人になることです。これは過去のブログでも「ハイマインドな師匠になろう」と提案しています。これは日本のものづくり全体に通じることです。憧れのジャパンプロダクトを生活の中で使いこなしているジャパンスタイルが尊敬される。産業と生活が一体化する。これが本当のクールジャパンです。歯の根が浮くような嘘くさいブランディングなど、こそこそ逃げ出してしまうカッコイイ生活達人になりましょう。

あのiPodの背面パネルの磨きで一躍有名になった“磨きやシンジケート”の燕の職人さんたちが、もし!毎月一回、自分たちが磨いた洋食器で自宅ディナーを楽しんでいたら・・・。

イメージしてください。ブレザーを着こんだ親父さんと家族がダイニングテーブルに打ち揃い、たとえスープが味噌汁で、メインディッシュがサンマ焼きであっても、粛々と上手にナイフ・フォークで食事をしているシーンを・・・。かっこいいじゃないですか!そんな産地で作った洋食器ならきっと買うな(笑)!だって嘘がないじゃないですか。

とやかく言われるアメリカンスタイルが好き!
僕の原点は「48 PRODUCT縁起」で語っているようにアメリカンスタイルでした。蝶ネクタイを締めたハイスクール男子が、父親のシボレーを借りて彼女の家の玄関までダンスパーティーのお迎えに行く・・・。アメリカから安く手に入れたTV映画のワンシーンだったか、ノーマンロックウエルの絵の中か、兎に角当時のアメ車は燦然と輝いていました。いやアメリカンライフは僕の夢の世界でした。

1948 Chevrolet Fleetmaster Convertible

渋谷ヒカリエで開催中の所さんの「全日本自動車シヨウ」が開催されています。所さんはいわば生活達人で、しかしアメリカ丸のみではなく、必ず彼一流の“詫びと寂・洒落”で再編集されています。足元・手元を見れば戦後の短いアメリカンスタイルなど及ばない、日本には江戸時代に完成した素晴らしいジャパンスタイルがある。きっとこの香りが人々の共感を呼んでいるんだろうな・・・。僕の妄想でしょうか(苦笑)。

2003 Ford F-150

再編集する力がデザイン力
伝統産品がデザイナーの力量を試しています。たいしてうまくいかないジャパンブランド、地域ブランド、「凄い技でいいデザインを施しました。わかるでしょ!」と言われてもピンときません。理由は簡単!それを使う意味を仕込んでいないからです。
だから、デザイナーが価値を再編集する=日常の生活で使うプロダクトに仕立てる。それを職人と共に達人として使いこなし、それを使う憧れ生活を実態として見せる!これが極意だと思います。

つづく
スポンサーサイト





コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://crewdesign.blog137.fc2.com/tb.php/172-019ef287
    この記事へのトラックバック