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デザインの行方 7

2012年04月16日 08:00

前回は未来のデザイナー(学生)に対して行った特別講義のさわりをお話ししました。今日は未来のデザイナーを受け入れる潜在力を持っているであろう・・・と言うよりもビジネスを進化させるために、“新たなデザインの役どころと、それを活用して深化できる新たな産業や社会の可能性”について触れてみたいと思います。

繰り返しデザインが「進化」有効な理由を確認します
デザインが産業の進化に有効であるという理由は前回のブログでもお話いた通り。

デザインって、お手本がない、正解がないところから、発想して何か表して見せる力

やわらかで情緒的な表現に聞こえるでしょうが、これがデザインの本質で、柔らかいからこそ柔軟で応用範囲が広く頼りになるのです。

例えば!未来予測の方法
どちらが進化ゾーンに近づけるか考えてみましょう。

「従来のマーケティングで始めるビジネス」
過去から現在に至った事象を分析し、未来を予測しビジネスをスタートさせます。これは競合との差別化に有効ですし、分析が精緻を極めれば因果関係に“筋が通ります”から、経営者と開発チームにとって「正解」の如く感じられます。でもこれは現在の延長線上にある未来予測で飛躍がなく、進化とは全く性質が違います。

VS

「デザイナーが行う未来予測」
好ましい未来を最初に発想し遠くに目標を掲げます。夢と言ってもいいでしょうね。その後、未来から振り返り、近未来と現在を繋ぐ実現計画を創造するのです。誰でもが同じ解答をつくれるわけではないので、それって「正解なの?」と聞きたくなりますが、進化とは誰でも納得できる「正解」らしきものを探すのではなく、創作するものなのだと思います。

・・・だから「デザインって、お手本がない、正解がないところから、発想して何か表して見せる力」に通じ、過去の事象に縛られない新たなビジネスを起動させ、進化の扉を開く先駆けとなれるのです。そのためには他のプロフェッショナルと相乗効果を上げるビジネスキームが必要で、それが進化に導くのですが・・・。
この辺りはまた詳しくお伝えしますが、未来発想については、過去のブログと拙著「絶妙な「仮説力」をつける技術」 (アスカビジネス)をご覧ください。

日本は産業進化にデザインを期待していない!かも?
日本の産業が進化の過程にあることは周知の事実ですが難問が横たわっています。でも、デザインに「なんとかならないか?」と、相談に来られる人はわずかで困ったものです。僕が感じている現実を記述してみます。

・経営者がデザイナーを付加価値創作者として見ていて、進化の先発投手として登板させようとする意識に至っていないこと

・加えて企業内デザイナーも、経営者にデザインの有用性を説き、自らマウンドに登板しようとする働きかけが弱く、最初から分かってもらえないとあきらめている

・企業の外にいるデザインビジネス事業者は、バブル経済崩壊以降、デザイン職能団体や地域デザイン組織の活動低迷から、次世代のデザインビジネスモデル研究が中断されていて今後もその気配が見られない

・未来のデザイナーを育成する教育機関は、学生確保と就職率向上という経営上の難問を抱え、新たなデザインプロフェッショナルスキルを開発する余裕が持ちにくい状況にある

・国と地域のデザイン振興事業は産業進化とデザインを関連づけ事業化を行っている様子が見えないこと

結論として、今のところ日本は、産業進化という差し迫った課題解決のために、デザインを関連づけて考えようとしていない!と言うのが現実だと思っています。

デザインはビジネスの源流に遡りましょうよ!
企業は、生産拠点として海外に活路を見出し移転しましたが、生産拠点として収入を得た地域は、やがて購買力を得て消費マーケットとして成長します。

その後、企業は当然のことながら、ものづくりの効率を向上させるために、生産とから消費地成長した地域に、商品開発業務も移転することになります。そのようにプロダクトデザイン業務がセットになり現地化することは自明の理です。そうなると、当該地域は国家繁栄のために、安価な労働力の提供に止まらず、優秀な開発技術者とデザイナーを育成し、国力を富ませる戦略を持つことは、日本成長のプロセスを振り返れば納得がいくことです。

従って、日本が強化すべきは、商品開発の源流である“企画や計画といった川上の仕事”か、“事業そのものを発案する”、もっともっと、ビジネスの源流に遡る根源的な仕事になるはずです。
次回はその仕事について書いてみたいと思います。 




つづく
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