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見えないものを見る力<自社の知的資産>-4

2011年08月08日 08:00

知的資産をものづくりに活かす。その間に大切なことがある?ここまで前回の話でした。活かしているからいいじゃないか?その通りです。しかし、それではまだ不十分です!

資産が属人的になっているのではないか?
必要な人がその知識が活かせるようになっているのか?
その資産が目減りせず、むしろ強化させるようになっているか?

そこを考えてみましょう。

知的資産の運用
株式会社大原鉄工所さんの場合
越冬隊員が情報を収集する→開発が情報を解釈し直し知識化・管理する→設計部門が製品設計に活用する→生産が顧客に合わせた仕様でものづくりを行う→メンテ・サービスが維持管理しながら再度新しい情報としてフィードバックする。
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株式会社大原鉄工所ホームページより

この一連の活動があってこそ、“知的資産”と言われる財産になり、あの三菱さんも一目置く企業としての存在を示すことになるのです。これ以上、この中身を具体的お話しすることは、秘匿されている情報ですから私の職務上、許されません(笑)。

知的資産はいきなりできない
知的資産は、企業に富を生みだす“見ること触ることができない無形な情報・知識・ノウハウ・技術・知的財産権(特許など産業財産権)”全体をさすものと言われています。
中小企業の職人さんが持つ熟練の技術、社長の老巧な采配、長年築いてきた強固な取引関係など、目に見えない無形の強みもそれにあたります。でも、それらは、一朝一夕にはできません。しかし、工業化社会の進化で、生産設備に一定のノウハウが組み込まれる。モジュール化によって磨き抜かれた技術の集積が部品に組み込まれる。こうなると、ますます見えない知的資産が威力を発揮します。

trio2.jpg

知的資産は下記のような工程で生まれ、活かされ、成長するのだろうと思います。これをチェックリストにして、自社の知的資産だと思っているものの“中身を疑ってかかり”確認してください。

顧客・技術・市場情報を収集する

情報を解釈し直し自社独自の“使える知識”に再編集する ←最重要!!

整理・管理し、使うべき人が必要に応じて、活用できる“状態”にしておく

適宜、引き出し、活用し商品化に活かす

商品に知的情報を添え商品価値を高める

新たな情報を収集し地価価値を高め知的資産として育成する


この繰り返しが、あなたの会社に独自の知的資産を生みだします。僕は赤字で示した部分が重要だと思っています。

ひとまず“まとめ”
コンピュータ付きの機械設備は古くなると更新を迫られますが、知的資産は磨きをかけることで強化されます。「擦り合わせ」により出来上がった専用設備は、仕事の中身が変わると使い物になりませんが、知的資産は汎用性があって、新しい産業分野へ移るアイデアと知恵を授けてくれます。だからこそ、資金に余裕のない中小企業こそ、知的資産を育て活用することが、他社との差異化を図り、競争力を強化することになります。

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そのためにも、他者に説明できるくらいに、しっかり自社の知的資産を把握することが必須!なのです。そうすれば、取引先や金融機関が理解し強力な支援者になってくれます。今、燕三条地場産業振興センターの実践研修では、峯特許事務所所長・峯先生の指導のもとに、参加企業の知的資産発掘作業を行っています。

新しい世界に飛躍しかねている中小企業さんは、自社の知的資産を発掘・定義できないでいる。だから、知識が使えるようになっていない、結果的に新たな市場で自社の力を発揮できず十分な成果を上げられない。これが負戦のパターンになっています。

次回は、また違う方向から事例を挙げて、見えないものの中身を解明していきたいと思います。
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