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ものづくりの魂と商いの魂 2

2011年07月06日 08:00

『グリッパー』と名付けられたタップハンドルは、タップ以外に、リ―マ、ドリル、ダイスを加えて作業することが可能で、左右の持ち手を逆に付け変えることで、円周が大きくなり、小さな入力で大きな出力が出せるようになっています。またくわえる部分も工夫がなされて、丸い断面の刃具もガッチリ締めこむことができる。固定ネジもすぐ外れることなく、刃具の交換にストレスがないなど、鉄工所として使っているからこそ!痒い所に手が届く工夫がなされています。

jig3.jpg
詳しい使い方はグリッパー商品紹介ページへ

圧巻は、美しいハンドル形状で、素手で回しても手が痛くならす、手力を確実に回転力に伝えてくれます。これも加工コストを知り尽くしている鉄工所が“悪戯に工数を上げること無く美しい形”を生みだすか?考えた末の形状で、苦心の跡が伺える工作でした。現場を見ない最近の若いデザイナーに、高度なマザーマシン以外、人の手が紡ぎだす精緻なものづくりを可能にする手工具の美しさを、手に取り、この国のものづくりを支えてきた原点を感じて欲しいと思っています。

手が痛いからと言ったら、いきなりエラストマーのハンドルカバーを被せる“スタイリングデザイナー”の首を絞めてやりたくなります(苦笑)

デザイン評価の心意気
このような現場で使われるプロの作業工具を、ものづくりの先達国家である、ドイツの国際的に有名なデザイン賞が、こぞって認めたことが素晴らしいと思いました。サムスン、LGなどきらびやかな商品を、ドイツのデザイン賞にエントリーし、多くの受賞数を稼いでいますが、どっこい!この製品のように、デザインと一見縁遠い作業現場で使う工具のデザインを評価する心意気の高さを感じます。やはり、ものづくりを支える職人=マイスターが、高い社会的地位を持っている国なのだ!とつくづく思いました。やはり日本の職人は素晴らしい。デザインに目覚めています。

商い魂
ニシムラジグさんの素晴らしいところは、“ものづくり魂に果実を生みだす商い魂”なんです。これは当世風に言いますと、アメリカが先導する「オープン・イノベーション」を、すでに実践している好例なのです。クルーの今年のデザインテーマは「つなぐ」デザインであることは説明してきました。中心的課題は、「商いの段取りとものづくりの算段」で、あまりに優秀な商品にだけ目を奪われると、ニシムラジグさんのことを、見失ってしまいます。実は、これを同時に展開している会社なのです。
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