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「つなぐ」デザイン思考 5

2011年07月04日 11:00

飛躍、離脱、進化するコンセプト3
君がデザインしたポートフォリオのコンセプトは「メモができるポートフォリオ」ではなく、もともと、先輩や出来るデザイナーの意見が聞けるポートフォリオで、それをきちんと表すと・・・

「作品の完成度が高まり成長するポートフォリオ」

生徒「・・・でもそうしたら先生のような発想ができるんでしょうか?
それはね・・・いやいや、今日はまたこれくらいにして、来週そのあたりをきちんと説明してみよう。・・・ここまで先週の話

その秘密は?
最初に考えたコンセプト表現の「メモができるポートフォリオ」って、「働き」をそのまま表現しただけで、こんなことができるぞ!という機能自慢だね。

それではいけないんですか?

いけなくはないけど、「メモができる・・・」機能の伝達だけでは消費者の心に届かない。
メモができることによって、どんないことが起こるのか?その結果が大切なんじゃないかな?

あっコンセプト=ご利益でしたね。いけない、突っ込みが足りなかった。

そうだね、市場に溢れている商品の多くは、コンセプトをこんなことができる!っ言う機能自慢が多いね。 

機能に続けて「だから」って接続語をつけてコンセプトを発想するんですね。

よく気がついたね。メモができるポーフォリオの機能がある・・・「だから」?

メモができる「だから」・・・先輩の意見が聞けて作品の質が向上する・・・そうか!これをもっと洗練させると、「作品の完成度が高まり成長するポートフォリオ」になるんですね!


その通り!それがコンセプトの飛躍、離脱になるんだよ。

ビジネスの現場でも同じ
学生とのやり取りをベースに、コンセプトの話をしてきましたが、これはビジネスの現場で起きている“笑えない現実”とまったく同じです。
とかく企業と商品開発担当者は、新しい優秀な技術がもたらす働きと機能を、デザイン・商品開発のゴールと勘違いしてしまいます。そうではなく、働きと機能によって、使用者の身にもたらすご利益がコンセプトだということを忘れないでください。これは開発の姿勢に影響を与えます。


・・・余談。
面白いことに、最近のダイハツとマツダのTV・ラジオCMの中で、バーチャルな商品開発部門と広告宣伝部門を設定して、機能とご利益のどちらを訴求すべきか?あれも言いたい。これも言いたい・・・。と、言い合っています。



気をつけてみてください・・・。面白いですよ。
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コメント

  1. スタイヤー | URL | h9jd6YzI

    いつもお世話さまです。製品の開発において「コンセプトが一番大切!」というのは学生時代から耳にタコが出来る程聞かされていることですが、実際の開発業務になると中々難しいですね。特にエンジニアの方々は「機能の数」を追う傾向にあると感じます。我々デザイナーが「ユーザー視点」の気持ちを強く持っていないと、ついつい「機能のお化け」みたいな品物が出来てしまいます。しかも悪い事に経営者もまたこの「機能お化け」がなんというか、分かり易いのでしょうね。機能の数やアイテム数など、とにかく数が現行品を上回っていて、コストが下がっていれば、「ヨシッ!」となってしまう。利用者の真のベネフィトを探るのは企業にとっては見え難いということなのでしょう。このあたりも我々デザイナーが首尾良く経営者と商品企画者を「説得する」術を身に付けなくてはいけないと思います。私がよく使う手はエンジニア(ファームウェアやソフトの)を見方につけ、スペック上の数は増えていても、ユーザが見える要素は減らすような作戦を製品に取り込んでいます。経営者は数しか見ませんので問題なく企画は通り、ユーザーはスッキリとして分かり易い製品を使うことが出来るわけです。本当に「ユーザが喜ぶのだという裏付け」がないと怖くて中々出来ない手法ですが、、

  2. 馬場 了 | URL | -

    Re: タイトルなし

    本当に「ユーザが喜ぶのだという裏付け」がないと怖くて中々出来ない手法ですが、・・・流石です!ここは経験と実績がないとできませんし、ましてエンジニアも味方にできませんね。何と言っても経営者の理解が一番で、この方々がトップデザイナーとして“立ちふるまえる”ようになっていただくのが、最近の仕事になっています。

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