2010年11月11日 11:11
2010年度グッドデザイン大賞が決まりました。

ダイソン株式会社のエアーマルチプライヤーです!

記念すべき「元気な企業を創るデザイン」というブログの第一声が、グッドデザイン大賞の報告から始まるなんて、実にいいタイミングです。
僕は今年で、グッドデザイン審査委員を拝命して17年になります。今日は六本木のミッドタウンで大賞選出投票を終え、出張先に向かう新幹線車中でこの原稿を書いています。
仕事は、(株)クルーというデザイン会社を経営していて、さまざまなデザインをしています。まあ、おいおい僕自身のご紹介、このブログの目的や背景など説明していきますが、とにかく、今日は日本のデザイン界にとって最も重要な一日でしたから、前置きなしにこの話からはじめたいと思います。
正確な公式報告は、(財)日本産業デザイン振興会(産デ振)から発信されます。さらに多くのデザインファンから、このようなブログを通じて、発信者のパーソナリティーの思いが込めたレポーティングがなされるはずです。

ダイソン株式会社のエアーマルチプライヤーです!

記念すべき「元気な企業を創るデザイン」というブログの第一声が、グッドデザイン大賞の報告から始まるなんて、実にいいタイミングです。
僕は今年で、グッドデザイン審査委員を拝命して17年になります。今日は六本木のミッドタウンで大賞選出投票を終え、出張先に向かう新幹線車中でこの原稿を書いています。
仕事は、(株)クルーというデザイン会社を経営していて、さまざまなデザインをしています。まあ、おいおい僕自身のご紹介、このブログの目的や背景など説明していきますが、とにかく、今日は日本のデザイン界にとって最も重要な一日でしたから、前置きなしにこの話からはじめたいと思います。
正確な公式報告は、(財)日本産業デザイン振興会(産デ振)から発信されます。さらに多くのデザインファンから、このようなブログを通じて、発信者のパーソナリティーの思いが込めたレポーティングがなされるはずです。
生活者には、「これってナ?ニ?」「えっ!羽根がないのに扇風機」「すごい!」という素直な驚きを呼び起こさせました。
これはデザインがいいとか悪いとか、難しい論議の寄せ付けないほど、単純に、デザインが果たした仕事の素晴らしさを、直感的に感じさせたからです。
一目瞭然!今までの羽根がある扇風機のカタチを覆し、デザインが期待される新しいカタチを、新しい仕掛けを伴い、可視化しました。
僕自身、エアコン以外に扇風機を愛用していますが、あきらめの境地で、できるだけ主張しないデザインの扇風機を購入していましたが、孫が遊びに来るたびに心配していた僕にとって、直感的に「これ欲しい!」と思わせる商品アイテムに格上げしてくれました。つまり、新たな積極需要をデザインの力で創ってくれたのです。生活者はモノを買いたくないのではなく、実は自分の生活実感を刺激し、新たないい生活が始められるのなら、積極的にモノを買いたいのです。
産業側から捕らえれば、扇風機なんて成熟しきって変わりっこない!と思い込んでいたアイテムを、デザイン的な思考で異なる解決策の領域へ進化させ、競争企業がいない独壇場の市場=ブルーオーシャン市場を創ったという意味が素晴らしいことです。大手家電メーカーが、いまさら扇風機なんて・・・と、開発テーマにさえしないアイテムをしっかり深堀して、稼げる宝に育てたのです。
これからの日本の中小企業が生き残る道筋を、デザインという、摩訶不思議な力を活用して示してくれたことです。これがこのブログの中心的課題です。
見捨てられそうになっていた古い機能を、デザインによって新しく再生し、新たな価値に創り変え、産業に新たな可能性を見せた!これが今回僕の腑に落ちた最大の理由です。同時に、工業化のさまざまな矛盾や課題を前にして、「いったい正解はどこにあるのだろう?」と、悩み、問題解決のために、頭でっかちになったわれわれデザイナーの心を揺さぶり、「あー、これでいいんだ」と、気付かせる力も持っていました。
元気になりたい日本企業の大きなヒント
特に、中小の最終商品を作らないものづくり企業が、この事例のような成熟分野であっても、価格勝負で躍起にならなくても、デザイン的なアプローチで、新しいご利益を発想し形にできて、「大企業に負けない元気な企業に進化できるんだ」と、勇気を与えられる素晴らしい事例が示されたことが本当によかったと思っています。
次回は扇風機の歴史を穂も解きながら、この商品の素晴らしさと、デザイナーの力の発揮しどころ、はたまた中小製造業がデザインで勝ち残る話をしたいと思います。
これはデザインがいいとか悪いとか、難しい論議の寄せ付けないほど、単純に、デザインが果たした仕事の素晴らしさを、直感的に感じさせたからです。
一目瞭然!今までの羽根がある扇風機のカタチを覆し、デザインが期待される新しいカタチを、新しい仕掛けを伴い、可視化しました。
僕自身、エアコン以外に扇風機を愛用していますが、あきらめの境地で、できるだけ主張しないデザインの扇風機を購入していましたが、孫が遊びに来るたびに心配していた僕にとって、直感的に「これ欲しい!」と思わせる商品アイテムに格上げしてくれました。つまり、新たな積極需要をデザインの力で創ってくれたのです。生活者はモノを買いたくないのではなく、実は自分の生活実感を刺激し、新たないい生活が始められるのなら、積極的にモノを買いたいのです。
産業側から捕らえれば、扇風機なんて成熟しきって変わりっこない!と思い込んでいたアイテムを、デザイン的な思考で異なる解決策の領域へ進化させ、競争企業がいない独壇場の市場=ブルーオーシャン市場を創ったという意味が素晴らしいことです。大手家電メーカーが、いまさら扇風機なんて・・・と、開発テーマにさえしないアイテムをしっかり深堀して、稼げる宝に育てたのです。
これからの日本の中小企業が生き残る道筋を、デザインという、摩訶不思議な力を活用して示してくれたことです。これがこのブログの中心的課題です。
見捨てられそうになっていた古い機能を、デザインによって新しく再生し、新たな価値に創り変え、産業に新たな可能性を見せた!これが今回僕の腑に落ちた最大の理由です。同時に、工業化のさまざまな矛盾や課題を前にして、「いったい正解はどこにあるのだろう?」と、悩み、問題解決のために、頭でっかちになったわれわれデザイナーの心を揺さぶり、「あー、これでいいんだ」と、気付かせる力も持っていました。
元気になりたい日本企業の大きなヒント
特に、中小の最終商品を作らないものづくり企業が、この事例のような成熟分野であっても、価格勝負で躍起にならなくても、デザイン的なアプローチで、新しいご利益を発想し形にできて、「大企業に負けない元気な企業に進化できるんだ」と、勇気を与えられる素晴らしい事例が示されたことが本当によかったと思っています。
次回は扇風機の歴史を穂も解きながら、この商品の素晴らしさと、デザイナーの力の発揮しどころ、はたまた中小製造業がデザインで勝ち残る話をしたいと思います。
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿