ブレイクダウンとキャスティングシート

2018年01月17日 16:29

あけましておめでとう・・・と言葉にするのは気が引けるくらい間が開きました(苦笑)。今年最初のブログは前回記事「小さな企業が普通の技術で起こすノベーション」の続きです。

栃木県の「ものづくりデザイン塾2017」では、コモディティー製品のテーブルタップと水筒が対象物でした。そこに次のような「ブレイクスルー」が起きました。今回はタンブラーの「ブレイクダウン」事例をご紹介します。

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タンブラーもいろいろ こちらは自転車のボトルケージにぴったりなタンブラー

「ブレイクスルー」
・自分の小さなタンブラーが、職場の休憩時間を「お気に入りのカフェ」にする!
・職場の休憩時間をたちまちお気に入りカフェ空間にしてくれるタンブラー???
・それを、一体どんなふうに「ブレイクダウン=現実化」するのでしょうか?

職場にカフェが現れる!タンブラーがカフェに!など、ブレイクスルーを聞かされると、「えっ、そんなことができるの?」と一瞬なにが起るのか疑心暗鬼になると思います。でもそれが大切なんです。だってイノベーションとは、見たことも聞いたこともないこと、物議を醸すこと、それを必ず現実化すること!この3番目がしっかりしていれば、どんな夢想をしても構わないのです。その現実化が「ブレイクダウン」の仕事です。

対象者は、子育てで今は家計が大変だけど、せめて、パートの短い休憩時間でも気分転換をして、疲れを癒し仕事を続ける気持ちを維持させて欲しい!そのために、季節や気分によって、ハーブティーやコーヒー、時には手づくりスープを、お気に入りのタンブラーに入れて持って行く・・・賢い若いお母さんです。タンブラーが働くママを応援できればいいですね!

ブレイクダウンとキャスティングシート
「ブレイクダウン」するとこのような商品案になったのです。それをクルーが提唱する商品コンセプトキャスティングシートに表しました。

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キャスティングシート

如何ですか?
「ブレイクダウン」の種明かしをご覧になって、「なーんだ!そんなことか」と思ったあなた・・・それは「コロンブスの卵」と言います(笑)。今回はあえてスケッチは描きません。コンセプトの説明でどんなスタイリングと機構が考えられるか?あなた自身でスタイリングにブレイクダウンしてみてください。

ちなみに、「サポート要件」:鼻孔をくすぐる「香りウインドウ」この要件が気になって、あるアイデアについて友人の弁理士に調査をしていただきました。ありましたね!特許が(爆笑)。こんなふうにブレイクスルーとブレイクダウンを、軽快に繰り返す内に、きっと特許がとれるような商品案を生み出すことができます。頑張ってください!

次は神戸のみなさんの番ですよ!1月26日は楽しみに伺います。

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小さな企業が普通の技術で起こすノベーション

2017年12月12日 14:20

今回のテーマは、小さな企業が普通の技術で起こすノベーションです。それも「成熟し切った商品分野で!」です。
そのために「抽象化が大切だ」と語ってきました。何故なら、「抽象化」は他社が追従できない独自テーマを創ることができるからです。

栃木県の「ものづくりデザイン塾2017」では、コモディティー製品のテーブルタップと水筒が対象物。それが以下のような「ブレイクスルー」が起きました。

「反抗期の娘と嫌われがちなお父さんを仲良くさせるリビングテーブルタップ」
えっ、テーブルタップを使うと娘と父親が仲良くなる?聞き捨てなりませんね。

「職場の休憩時間をたちまちお気に入りカフェ空間にしてくれるタンブラー」
なになに、カフェ空間を創る水筒ってどんな機能を持っているの?

さあ、みなさんどのような「ブレイクダウン」を思い付きますか?ワクワクしませんか?このワクワク感がイノベーションを誘発するのです。少なくともホムセンターの居並ぶ「退屈なあの製品」ではないですよね(笑)?何時か機会をみて結果をご案内します。

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次は14日から始まる神戸市主催の「2017神戸ものづくりイノベーション」では、京の着倒れ、大阪の食い倒れ。神戸の履き倒れならぬ、「神戸履き楽し」がテーマです。意欲的な履物製造企業数社を核に、異業種とクリエイティブビジネスを営む参加者が結集して、熱い4回のクリエイティブ活動が繰り広げられます。今から楽しみです。

ケミカルシューズ

ここで少しだけ参加者のみなさんへの予告をします
この研修では「新しいケミカルシューズのデザイン」がゴールではありません。「ケミカルシューズがある神戸の魅力的な暮らしのデザイン」が目的です!いわゆるモノのデザインではなくコトのデザインです。シューズと言う「名詞のデザイン」ではなく、シューズを履きこなす生活の「動詞をデザイン」します。

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強く意識するのは、どなたの生活価値を上げるのか?という事前イメージです。勿論、神戸にお住まいの方でも良いでしょうし、山・坂・街・海のある神戸に来られるゲストの方もあり!です。そこからシューズに求められる「はたらき」構想して行きましょう!出会いを楽しみにしています。

「神戸ものづくり塾」も残り1回

2017年03月13日 15:04

神戸ものづくり塾」も開校から第3回を終え、残り1回を残すのみとなりました。ここまで神戸に来られるゲストさんをもてなす」ことを開発目標に、4グループのバーチャルカンパニーが、想定した自社シーズを駆使して、熱心なクリエーションを行っていただきました。時には激しくチャンバラをし、時には悩み沈黙し、また思いがけない閃きにドッと湧きまし>た。3回通してもっとも気をつけて頂いたことは、<面白いアイデアが出ても出なくても、「神戸に来られるゲストさんをもてなす」という本質テーマから外れていては駄目!バスケットボールゲームのようにピポッド(軸足)をずらさない!>ことでした。(これはまた何時かお話をしたいと思います)

研修写真コラージュ

それは、それは、刺激的な日々を創ってきました。こんな会議体をそれぞれの会社に移植できたら「何と素晴らしいことか!」と思っています。


発想する組織
さて今日は、「神戸ものづくり塾」のように、活発な発想する組織とは、どのようにしたら生まれるのか?デザインマネジメント的に考えてみたいと思います。一般的には活発な会議スタイルを「ワイガヤ」と呼ぶようになりました。これは、ホンダさんが会議につけたネーミングだということはご存知の通りです。確か会議室の入り口に「脱冠入山」という看板を掲げている写真を見たような記憶があります。「身分や所属を入り口に預け一個の人間として平たく創造活動の空間に入る」ということなのでしょうね。素晴らしいルールであり、もはや企業文化です。これを実現するにはどうしたら良いか?<「3×4」クロス・デザインマネジメント>的には次のように提案していました。1990年代のことです。

ワカルデザイン67
経済産業省が提唱する「第4次産業革命」を実現するには、その根底にクリエイティビティーに溢れた人材と組織創りが必要です。「他に代替えされない差別を生み出す力」を生み出す人材や組織とは?一体どうしたら可能なのか。そろそろ日本大学藝術学部の講義がはじまるタイミングに合わせて、次回から少しずつ考えてみたいと思います。



ブレイクスルーとブレイクダウン 2

2017年02月21日 14:27

前回のブログでブレイクスルーとブレイクダウン思考の基本をご理解いただけたと思います。未来へ向かい「何のために?」と冷蔵庫のあるべき姿をくっきりと描いた後、「そのためには?」と問いかけて確実に冷蔵庫の新しい機能開発へつなげて行きました。それは以下のように整理できます。

それは何のため?→健康的で美味しい食生活のため(ニーズ発想)
     →そのためには→食品ごとに会わせ庫内を仕切る(解決策発想)


普通は、ニーズ発想と解決策の発想にタイムラグがあって、瞬発力不足がストレスを感じさせます。このハイブリッド発想は、あなたの発想行為に「待った!」をかけず、素早く自然に解決策に導かれて行くのが特徴です。事業や商品開発に止まらず、社会のあらゆる事象を、未来に向けて問いかけることで、想定外の新しい課題として浮き彫りにし、夢で終らせない具体的解答を創作する手法です。

あなたのビジネス課題は勿論、人生のさまざまな悩みもブレイクスルーとダウンのハイブリッド発想を使えばスッキリ解決できます。
漫才イラスト

ブレイクスルーの「凄ワザ」公開

ブレイクスルーとブレイクダウンの「ハイブリッド発想」には、とりわけ未来へ飛躍し対象のあるべき姿を定義することがもっとも重要です。それは調査では発見できない新たな開発課題を示してくれるからです。しかし・・・。

「理屈はわかったが結果がさほど画期的ではないと思うが・・・?」

冷蔵庫の存在理由は、健康的で美味しい食生活のため(ニーズ発想)→そのために、食品ごとに会わせ庫内を仕切る(解決策発想)くらいの発想では、未来に飛躍したとは言えないのでは?という不満が残りますよね。ニーズ発想に止まっているから当然のことです。さあ、そんな疑問をお持ちの方へ、ここからはブレイクスルーの「凄ワザ」をご披露します!発想の基本は以下の2つを守るだけで飛躍が起ります!


「凄ワザ」
① ニーズNeeds発想からウォンツWants発想に転換する
② 対象者になり切ってウォンツWants発想をする


この凄ワザを仕掛ける方法は、対象事案のユーザーのペルソナを設定し、その人の立場に立って「何のためにあるの?」と、質問を投げかけることです。つまり多くの人の満足を得るニーズ発想ではなく、一人の人の願望に深く迫るウォンツ発想をするのです。

例えば、独身の多忙なビジネスパーソンにとっての冷蔵開発庫がテーマだったとします。いきなり三段跳びで答えを示してみます。

何のためにあるの?→YouTubeを見ながらマッタリさせる道具(ウォンツ発想)
そのためには?→冷えたビールをチビチビやれる「クールポッド」(解決策発想)


ウォンツ発想
さあ、これでなにか新しい冷蔵庫のイメージが浮かびましたか?次回はこの謎解きを行います。さあ、どんな冷蔵庫になるでしょうか、一緒に考えてください!