fc2ブログ

新田知水ビジネス 2

2017年02月03日 14:12

振り返り・・・ここで提案する「新田知水」の「新田」とは、他者と戦わない「場」を創ることであり、「知水」とは、他者と戦わない戦い方をするための「独自のForce」のことです。今現在、社内に沢山散らばっていて、未来に向けて、次々と生産され続けていく「知的資産」のことです。 


「我田引水」VS「新田知水」

「新田知水」とは「我田引水」という概念に対して私が発明した言葉です。この言葉はとても東洋的、否、日本人的な思考を含んでいて、私たちが生まれながらに潜在意識として維持し続けている“優しく逞しい概念”のような気がしています。アメリカとヨーロッパ主導の、他者と一定のルールで戦って「勝ち取る」という国際標準が、解決困難な問題を提示している昨今、できれば他者と戦わないで「新しい価値を生み出す」という、「新秩序」を見せてくれる可能性を秘めた概念だと密かに気に入っています。

我田引水
gaden.jpg

新田知水
shinden.jpg


戦わない場「新田」を開墾する「知水」というforce

「新田」を創り出す「知水」とは何者なのかを考えて行きましょう。それは、自社シーズなどという狭い領域ではなく、もっとしなやかで強靭な「独自のForce」であり「知的資産」だと述べました。一般的に「知的資産」はどんな概念として定義されているのか経済産業省のHPより引用します。
02023zu.png

私が、上図で「知水」として大切にしているのが、人的資産、組織力、経営理念などのゾーンを構成する「知的資産」です。つまり組織の誰もが認識し使えるようの整ったノウハウに育つ前の「資産」です。

それは、今現在、社内に沢山散らばっていて、未来に向けて、次々と生産され続けていく「知的資産」のことです。

知的財産権を生み出す源でもありますが、社内に散らばっている資産や、次々と生産される資産は、余りにも身近なために、大切な資産として認識されず、粗末に扱われ、無駄に消費され、最悪は持ち去られる属人的な知恵や経験なのです。 

つづく

「3×4」のルーツ 4

2017年01月27日 14:56

今、京都からサンダーバードに乗車し再び金沢に戻ります。午前中は京都の産業支援センターが主催する「デザインマネジメント勉強会」に参加され、見事グッドデザイン賞を取得された企業さんにお邪魔していました。デザインをどのように経営に活かしているのか?お聞きしたかったのです。「なるほど」と、大いに合点が行くお話を伺うことができて、ますますデザインが経営に果たす役割の大きさを確信しました。又いずれご案内したいと思います。キーワードは「プロセスデザイン」でした。

ここまでの「3×4」おさらい

第1世代は、デザインプロセスの開示により普及を目指した

1990年・・・これからの産業は、一人の才能が突然に美しい色と形をつくる「デザインの芸当」に頼っていては進化が期待できない。デザインは藝術ではなく、みんなが相乗りできるロジックであることが理解できないと、いつまでたってもデザイン村と揶揄される。だからこそデザイナー自ら進んでデザインのプロセスを明らかにしてこそ産業がデザインを使いこなせる。そうなるためにデザイン誰でも理解できるメソッドにした。それはデザイン以外のさまざまな知恵を受け入れる「お皿を提示」した時代だったと思います。
1stgen34.jpg
画像クリックで拡大します


第2世代は、デザインの総合性を充実しビジネス手法とした

デザインは、多くの才能とコラボレーションして、商品開発の思考と手法の基盤とならないと未来はないと思った。それが中小企業大学校でマーケティング,エンジニアリング、マーチャンダイジングの知恵と出会い、「3×4」デザインプログラムに昇華した。2000年にかけて、デザインが製造業を支える多くの才能と出会い、企業が使える商品開発手法になった時代だったと思います。


第3世代は、発想力を使ってビジネス進化を応援した

21世紀に入って、規模や数で戦う時代ではなくなったことは分かっていたのにできなかった・・・。そこに2008年、大きなショックが襲います。いやが上にも時代は大きく変わります。同じ業界のお隣など見ないで、自分なりの生き方を鮮明にする。そのためには分析は後回し、感性的アプローチで手にしたい未来を発想する。ようやくそんな時代が訪れました。そこで生まれたのが感動開発でした。


経営と密接に結びつく「3×4」

第4世代は、ビジネスプロセスとの一体化を可能にした

2016年 <「3×4」クロス・デザインマネジメント>が第4世代となります。これはビジネスのプロセスと同期して動くことを最大の特徴としました。もはやデザインとは・・・などと区別する時代は終わり、極めて自然に新しい解決案を創作するビジネスの欠くべからざる思考であり手法となりました。
234gen34.jpg
画像クリックで拡大します

「3×4」のメソッドは時代と共に改善され、進化して行くプロセスを歩んできたことがお分かり頂けたと思います。おそらくこれからも、生活やビジネスの変化と共の、最適な可決策を発明できるように、変わり続けて行くのだろうと思います。これからも「3×4」に注目してください。

デザインメソッド

「3×4」のルーツ2

2017年01月24日 19:11

クルーがデザインメソッドに拘る理由

さて、クルーがなぜ「3×4」にこれだけ情熱をかけて、拘り、改善を重ね、「みんなのデザイン」を追求するのか?ちょっと横道にそれますがお話をしてみたいと思います。それは私が自動車会社のデザイナーだったころに起因します。何所にでもある日本製造業の姿だと思います。


ジムニー


技術管理部門が企画から製造の手順(事業ではなく開発フローです)を定めます。企画は他社製品を横目で見ながら時間軸でコストをベースに製品開発計画をつくります。設計はエンジニアリングスタンダードを規定し標準化設計に邁進します。生産技術は購買と強く結びつきQCDを追求します。デザインは企画から降りてくる基本仕様をもとに、設計と擦り合わせ、生産技術上やラインの条件に配慮し駄目出しをくらいながら何とかオリジナルのカタチを模索します。


同じ棟で壁を隔てた研究開発部門が良くわからないことをやっています。さらに塀の向こうの別棟で、違う色の制服や背広を着た人が上層で絡みます。たまにお会いする経営層が何か仰います。そんなことでモデルチェンジが繰り返され製品がラインオフしていきます。売れた!売れない・・・一喜一憂します。

振り返ってみていまだに、みんなが理解し相乗りできるデザイン(事業構想)メソッドがあったのか?良く分かりません。だから、小さな企業が良いデザインをして良いビジネスをするためのメソッドを創りたかった!これが動機です。迷いのないデザインをどんどん提案しているM社は何がどう変わったのか?それを支えるメソッドを知りたいと思います。


3代目でものづくりのメソッド「3×4」が完成しました


クルーがご提案した「L・M・P」デザインメソッドが丁度2000年にヒト・モノ・バを開発3要素とする「3×4」商品開発プログラムに生まれ変わります。私が中小企業大学校の登録研修指導員だった頃に、中小企業が使える標準的な開発メソッドを創ろうという機運が芽生えたのです。それは、家具や伝統工芸産業の応援のためのカタチをつくるデザインが終焉を迎え、デザインを商品開発として企業の生産価値を向上させたいと願う社会の要請からでした。それが「3×4」デザインプログラムの原型になって行きます。

初代「3×4」オペレーションマップ
クリックで画像拡大します


汎用性の高い「L・M・P」デザインメソッドをベースとして、そこにマーケティングの専門家、技術士、デザイナー、中小企業診断士の知恵と経験を集結しました。これは2001年に明日香出版社の「<ヒット!>商品開発バイブル」として上梓され、現在では13刷りを重ね今でも多くの企業の商品開発手引書として愛用されています。


hitomonoba.jpg


みんなが使う知的資産を大切に扱うべきだと考え、デザイン会社ではおそらく初だと思いますが、無形資産である「3×4」の商標登録も行いました。製造業と同じように、デザイン会社にも自社商品がある!それは「3×4」なのです。こんな観点からも製造業の商品開発を考えて行きたいと思います。


IMG_0640.jpg

               
つづく

デザインの「解放」神戸ものづくり塾 プレ講座 7

2017年01月18日 08:00

ここまで小さな企業が、「良いビジネス=商い」を立ち上げるために、<「3×4」クロス・デザインマネジメント>のステップ1と2をシミュレーションし、自社優位な開発の基盤を創るデザインの手法を説明してきました。明日から始まる「神戸ものづくり塾」で良いスタートを切っていただくために、今までのステップの「まとめ」をしておきたいと思います。最初に「良い商い」の進め方を確認しましょう。

良い商いの道筋は!
「今ある市場」から「自分が創る市場」へ向かうこと!

<「3×4」クロス・デザインマネジメント>のステップ1は、「良い商い」を始めるために「三題小噺を」創りました。それは、誰にも邪魔されず、自社が長期にわたり、主体的な商いができる「商いの儲け話」の基本構想のことでした。

そうなると商いの基本姿勢とは?
売れ筋商品がひしめき合う「今ある市場」でビジネスをするのではなく、誰の商品とも競合しない、「自分が創る新市場」へ「離脱」することが必須となります。
デザインの進化
画像クリックで拡大します

「我田引水ビジネス」ならぬ「新田○○ビジネス」!?

「自分が創る新市場」とは、今は誰も関心を示さない商いの分野ですが、自分が未開のマーケット(新田)を開墾することです。しかし、開墾しただけで市場が育たないので、耕した田畑に“陽を当てて水や肥やしを与える”ことが必要です。この行為は、既存市場にある自分の田畑に、他者を差し置いても多くの水を引く「我田引水ビジネス」ならぬ「新田○○ビジネス」とも言えるのではないでしょうか?さあこの○○に相応しい行為とは何でしょうか?

「新田」の開発は、<「3×4」クロス・デザインマネジメント>のステップ1で説明した、商いの「三題小噺」で可能になるとして、そこに、「引水」のように、“陽を当てて水や肥やしを与える”という行為とはどんな活動でしょうか?「三題小噺」創りでは、自社の「得意技術」やビジネスで得た「知識」を活用しました。一般的にはそれを「自社シーズ=自社の強み」の活用といいます。それを「3×4」らしく「新田○○ビジネス」に当てはめると、○○とは、養分をタップリ含んだ「知識の水=知水」と定義してみます。

「我田引水ビジネス」ならぬ「新田知水ビジネス」

仮説 中小企業の良いビジネスは、自社の「知的資産」という「知水」を新田に引き込み、豊かな実りを得る!・・・「我田引水ビジネス」ならぬ「新田知水ビジネス」としては如何でしょうか?

「我田引水」は、本来あまり好ましくない意味を持った熟語ですが、「新田知水」であれば、誰からも咎められず迷惑もかけない、むしろ率先して新たなマーケットを生み出し、産業界に貢献する姿勢だと思います。これからの中小企業のビジネスは「新田知水ビジネス」であれ!という仮説を据えて話しを進めて行きます。

newdenchisui.jpg
画像クリックで拡大します

「新田知水ビジネス」のすすめ

<「3×4」クロス・デザインマネジメント>が言いたかったことは、中小企業のデザイン戦略(商いの構想づくり)は、他者と戦わない戦い方を考えること!自分が持っている資産を活かして、自分が「良い商い」ができる市場を創造することでした。それが「新田知水ビジネス」です。

■神戸の研修に興味のある方は下記へご相談ください
神戸市経済観光局 経済部 工業課
e-mail : kogyoka@office.city.kobe.lg.jp

デザインの「解放」神戸ものづくり塾 プレ講座 6

2017年01月17日 08:00

神戸の研修まであと2日です。前日に引き続き「仮説」創りに入って行きましょう。今回はクルーの発明品である「簡単仮説発想法」を開示します!

『ノニデヲデ』仮説をつくろう!

これはとても面白く、簡単に、ヒトの心理をついた仮説を創ることができる手法です。「ノニデヲデ」とは以下のような構文で「仮説」を発想して行くのです。

こんなヒト「ノ」こんなニーズ「二」こんなシーズ「デ」
こんな解決策「ヲ」こんなバ「デ」提供します


コツさえ覚えれば簡単にいくつもの「仮説」をつくることができるのです。「仮説」を発想するにあたって最も大切なのが、ニーズを発想することですが、ここに若干の「コツ」が必要なんです。それをクルーの「デキルデザイン」テキストから解明して行きましょう!

dekiru32-33.jpg
クルーテキスト「デキルデザイン」より抜粋 画像クリックで拡大します

出来上がった仮説案と実際の商品はこうなった!

日本酒を楽しみたいと思うビギナー女性のため「ノ」
自分の好みにあったお酒を人前で積極的に楽しみたいと思うニーズ「二」
多くのお酒から食べ物に合うお酒を選ぶシーズとパッケージ「デ」
日本酒を知らない人でも最適なセレクションができる飲み方「ヲ」
パーティー・カフェ・レストラン・飲食のコーディネートができるバ「デ」
提供する。


・・・となる訳です。「ノニデヲデ」の構文で発想すると。仮説を不思議に浮かび上がってくる!魔法のような手法です。

さあ、あなたも「仮説」を創りたくなったでしょ?神戸に来られるゲストさんになりきって、思い切り不平と不満をぶちまけて、生き生きとした商品・サービスの仮説を創作してください。

_DSC0819.jpg
IMG_0637.jpg
fukumeguripk.jpg
三種内側
2012年グッドデザイン賞受賞「千の福めぐり」- 株式会社三宅本店

株式会社三宅本店
http://www.sempuku.co.jp

千の福めぐりサイト
http://sempuku.co.jp/lineup/cube/index.html